
渋渋(渋谷教育学園渋谷)ってどんな学校? ~卒業生による体験談~ 【後編】
渋渋(渋谷教育学園渋谷)紹介記事の後編になります。前編では校風や英語教育、受験関連について書いていますのでそちらもご覧ください!
学校行事
飛龍祭
例年9月頭に開催される飛龍祭は、渋渋のいわゆる文化祭です。一応名目上は学習発表会らしいのですが、毎年様々な企画が各クラス行われています。予算3万円以内で生徒が企画から買い出し、設営まで全て行うのでかなり自主性が求められます。
廊下ではロッカーコンテストが行われており、各クラス企画に合った形でロッカーを装飾します。企画最優秀賞である哲山賞とロッカーコン賞を獲得するためクラス一丸となって取り組みます。
クラス企画以外にも部活動や有志での出し物もあり、運動部は招待試合を行っているところもあります。
高校生は各学年で劇団が結成されるのが伝統です。例年5月くらいから動き始めていたようで、裏方・役者含め学年の半分くらいの人数が参加していたと記憶しています。今映像を見返してみるとかなり精神的ダメージを負う部分はありますが、いい思い出にはなるので現役生のみなさんはぜひ参加してみてください!
研修旅行
渋渋では毎年秋に研修旅行があり、中1は鎌倉、中2は信州、中3は奈良、高1は広島、高2は九州/中国に行きます。コロナ以降中国研修は復活していなかったりと私が在籍していた当時とは変わっている部分もありますが、いったん経験ベースで話します。
「研修」旅行なので修学旅行ではなく、班ごとにテーマを決めて自主的に各地での行く場所を決めます。施設の方へのインタビューの予約など各アポイントメントも自分たちで取り、東京に戻ってきた後は学習した内容についてレポートを書きます。私は奈良研修でひたすら古道を巡って数10km歩いたのがとても記憶に残っています。
現地集合現地解散なのもポイントで、毎年研修が近づくと新幹線のチケットを求めて渋谷駅に行く渋渋生を見ることができます。
毎年秋の研修とは別に、中1の高遠移動教室(毎年4月末に行われる親睦を深めるオリエンテーションのような宿泊行事、現在の行き先は赤城らしいです)、中2で野田研修とスキー研修、中3で東京研修とオーストラリア研修、高1では有志のイギリス研修、アメリカ研修、シンガポール研修、ベトナム研修があります。さらに最近ではインドへの短期研修もあるようです。海外へ行けるプログラムがかなり充実しているので、そこは大きな魅力の一つではないでしょうか。
特に重要なのがオーストラリア研修です。
オーストラリア研修では10数人ごとにいくつかの学校に分かれ、2週間現地の家庭にホームステイします。現地の授業を受けることもあれば専用のプログラムを受けることもあり、ただメインは交流だったと思います。動物園に行ったり、キャンプをしに島まで行ったりと、現地でしかできない経験が数多くできたので非常に楽しかったです。
個人的には公園にバーベキュー設備が完備されていたり、ハンバーガーを食べる回数の多さに驚きました。ただ夕食では普通に米が出てきたりして、アジア的な食文化もかなり浸透している印象でした。日本人にとってはかなり住みやすい環境なのではないでしょうか。
校内設備
渋渋は渋谷に位置しているため、土地が狭いです。敷地内にBritish School in Tokyoというインターナショナルスクールも位置しているため使える敷地はさらに狭いです。近くの土地を買おうとしたこともありましたが、競合した東急に惨敗し今その土地には渋谷キャストが建っています。
なので建物は縦に大きいです。
学生が行くことができる範囲だけで地下1階から9階、さらに物置として地下2階と10階があります。エレベーターはありますが待ち時間もあるため階段を使う人が多く、6年間を通して健康な足腰を手に入れることができます。
*廊下はこんな感じ
グラウンドはありません。体育館は3つあり、テニスコートが0.9面あります。サッカーなど一部の体育の時間には代々木公園まで行って授業を行います。運動系の部活(野球部など)は登戸の方にグラウンドを持っており、そちらで部活を実施しています。
このような環境なので渋渋は文化系の部活の方が盛んな印象があります。英語ディベート部や模擬国連部はその最たる例ですね。
そんな中でも強い運動部が、女子柔道部です。中村美里選手をはじめ日本代表レベルの選手を輩出しており、まさに名門といえるでしょう。
どんな人におすすめ?
では、渋渋を目指すならどのような人におすすめなのでしょうか。
渋渋の強みは、「高偏差値帯の共学校」で、「英語に強く」、「自主性が育まれる環境」であることだと思います。
なので個人的には、「やりたいことがある」人にはかなり良い環境なのではないかと思います。
起業もそうですし、自分の興味を深めて研究するのもアリです。東大への推薦合格者数トップクラスを誇る結果がそれを証明してるといえるでしょう。
もちろん、やりたいことがまだ決まっていなくても、上記の魅力のもとで学ぶことを目的に目指しても大丈夫です。6年後にはすっかり渋渋に染まった人間が出来上がります。
おわりに
ここまで、様々な渋渋の魅力について書いてきました。特に英語環境は他の学校にはなかなかない部分だと思いますし、昨今グローバル化が進んでいる実情を考えても選ぶ理由になりやすいのではないでしょうか。
小学校高学年のみなさん、そしてその保護者のみなさん。青春の6年間を渋渋に預けてみませんか?きっとここでしかできない経験ができるはずです。
ありがとうございました。

ライターに応募