放課後のハイスト
歴史上の人物が示す教育の多様性とそこから学ぶ受験の心得

歴史上の人物が示す教育の多様性とそこから学ぶ受験の心得

投稿日: 2025年01月20日
最終更新日: 2025年01月20日
むろむろ

受験を考えるために

みなさん初めまして。新たに放課後のハイストでライターを務める事になりましたムロと申します。

いきなりですが、中学受験、高校受験とは何のためにするのでしょうか。いい大学に行くためでしょうか、いい経験をさせるためでしょうか。そうだとするならば、そもそもいい大学とは何でしょうか。

このように子供の受験を考える親が直面する大きな課題の一つに、偏差値が高い学校への進学を目指すべきか否かという問題があります。このテーマを掘り下げるには、偏差値が子供の将来にどのような影響を与えるのかを考察するとともに、歴史上の人物たちがどのような教育環境で成長してきたかを学ぶことが重要であると私は考えます。

本記事の後半は親の視点で話をしていますが、これから受験をするみなさんも自分が学校に入ってどのようなことをしたいか、自分の親がどのようなことを考えてくれているのか想像しながら読んでみてください!

偏差値が高い学校の利点と課題


偏差値が高い中学校には、学習意欲が高い生徒が集まり、質の高い教育を提供する環境が整っています。このような環境では、競争意識が芽生え、自己成長につながることが期待されます。また、名門校への進学は、大学受験やキャリア形成において有利に働く場合が多いことも事実です。

しかし、一方で偏差値に重点を置きすぎると、子供の個性や創造性が抑えられるリスクがあります。競争の激しい環境では、ストレスやプレッシャーが精神的な健康に影響を与えることも少なくありません。そのため、親は子供の適性や興味、性格を十分に理解し、それに適した進学先を慎重に選ぶ必要があります。

実際私は偏差値の高い中学・高校に通っており、難関大学受験をするのが当たり前という雰囲気は確かに感じていました。そのため大学受験をする際には周囲と同じモチベーションで挑むことが出来たというメリットはありました。一方でもしスポーツや芸術を極めたいのであれば他の学校であった方が良かったとも思います。そのため個人に適した学校に行くことが大切であることは間違い無いです。

歴史上の人物が示す教育の多様性

歴史上の偉大な人物たちの中には、必ずしも高い学歴や特定のエリート教育を受けていないにもかかわらず、世界に大きな影響を与えた人々が多くいます。以下に三人の偉人を取り上げています。

トーマス・エジソン

エジソンは伝統的な学校教育をほとんど受けず、母親による家庭教育を通じて育ちました。独学と好奇心を武器に数々の発明を成し遂げ、近代社会に大きな影響を与えました。この例は、形式的な学歴や偏差値に依存せずとも成功が可能であることを示しています。

アルベルト・アインシュタイン


アインシュタインは、学校教育に馴染めず、一時は成績不良と見なされていました。しかし、彼は独自の興味を追求することで、後に物理学の歴史を変える理論を確立しました。このように、創造性や独自性が必要な分野では、偏差値の高さ以上に本人の探究心や柔軟な教育環境が重要であることを示唆しています。

田中角栄


田中角栄は小学校を卒業後、土建会社に勤めながら現在で言う専門学校のような学校に通っていました。しかし、その後は英語学校など実務的な知識を学ぶために尽力し、戦後政界入りしました。最終的に総理大臣まで上り詰め、学歴に依存せず、実践的な知識と行動力で成功を収めた典型的な例です。

親が意識すべき視点

偏差値が高い中学校への進学は多くの利点をもたらすことは事実ですが、それが唯一の正解を意味するわけではありません。親の役目として重要なのは、子供が自分らしく成長できる環境を見つける手助けをすることです。歴史上の人物たちの事例が示すように、教育の成功は学校のランクだけではなく、子供の意欲や環境との相互作用によって左右されると言えるでしょう。
そこで以下の3点が、親が進学先を選ぶ際に考慮すべきポイントであると私は考えます。

  • 子供の興味や特性を理解する: 子供がどのような分野に興味を持ち、どのような環境で能力を発揮しやすいかを見極める。そのためにはある程度経験を積ませることが必要であると言えます。例えば習い事をいくつかしてみる、コンサートや美術館など芸術に触れる、キャンプや花見など自然に触れることが挙げられます。このように子供たちの感性を揺さぶる体験を親がさせてあげることが重要です。その結果多様な選択肢から子供が興味を持つことの手助けができます。
  • 学校の教育理念や環境を評価する: 上記のように興味や特性を理解すれば学校選びをせねばなりません。偏差値だけでなく、教師の質や学校文化、施設の充実度なども重要な判断材料であると言えます。例えば吹奏楽がしたいのに、偏差値が高いというだけの理由で吹奏楽部が無い学校に行かせるのは正しいと言えるのでしょうか。こういった環境を踏まえて学校選びは慎重にせねばなりません。
  • 子供に適切なサポートを提供する: 過剰なプレッシャーを与えず、心身の健康を第一に考える。すなわち親のエゴで無理に子供を特定の学校に入れようとすべきでないということです。なぜならば子供の自由を制限してその結果もし志望校に受かっても、主体的に入っていない子供はその環境を活用する気にならないからです。

多様な成功への道

偏差値が高い学校への進学は一つの選択肢に過ぎません。子供が持つ潜在的な可能性を引き出し、健全に成長できる環境を整えることが親の役割です。歴史上の人物たちの生き方が教えてくれるのは、成功の形が一つではないということです。親はその多様性を理解し、尊重する姿勢を持つべきでしょう。


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この記事を書いた人

むろ
むろ

農学部所属、中高は関西の男子校です。主に受験や教育にまつわる記事を書きます。

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