放課後のハイスト
ちょんまげはなぜハゲなの?? 【ササノンのちょっと深ぼり歴史トーク#3】 

ちょんまげはなぜハゲなの?? 【ササノンのちょっと深ぼり歴史トーク#3】 

投稿日: 2025年11月06日
最終更新日: 2025年11月06日
ササノン制作班(ゆーき)ササノン制作班(ゆーき)


このシリーズでは、歴史好きな茶屋娘『ササノン』がちょっと『深い』歴史を語ります!
その他キャラクターについてはハイスト公式HPをチェック
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ササノンの歴史四コマ
xにて、記事と連動して歴史4コマシリーズを掲載しています!→https://x.com/rekisi_yonkoma/status/1971136112229077107?s=46&t=MWALLU1pKMyFGujbxNc7Dw

ちょんまげってどんな髪型??


ちょんまげは、江戸時代までに成立した男性の髪型です。漢字では「丁髷」と書きます。

髪型は大きく二つの部位に分けられます。前頭部から頭頂部にかけて、髪を剃った部分を「月代さかやき)」と呼び、残りの髪をまとめて結い上げた髪の部分を「まげ」と言います。

ちょんまげを見ると、特に、剃りあがったさかやきの部分が目につきます。それがなければ、現代でもポニーテールとして通じそうです。なのに、どうして剃りあげているのでしょうか。

今回は、ちょんまげの歴史をたどりながらその謎を解き明かしていきます。

もともとは剃っていなかった!?


ちょんまげの歴史は、なんと飛鳥時代から奈良時代にまで遡ることができます。
当時、日本の朝廷ではを被る文化が始まりました。

また、朝廷に使える人々の間でも同じように烏帽子を被る文化が生まれました。

しかし、これらの帽子はただ頭に乗せるだけでは固定できません。そこで、頭頂部に髪のかたまりを作り帽子の中にしまうことでこれ支え、さらに中で紐を結んだり、かんざしを通したりすることで固定するようになりました。

実は、ちょんまげは帽子のために髪の毛を利用したのが始まりだったのです。

とはいえ、帽子を支えるためにはたくさんの髪の量が必要なので、この時はまだ髪を剃ることはありませんでした。

頭が血まみれの日本人!?


朝廷にいる貴族や、彼らに仕える人々の間で始まった帽子を被る文化ですが、平安時代ごろには庶民にまで広がります。みんなが髪を結い上げ、常に帽子をかぶるようになったのです。そのころ登場し始めた武士もまた、常に帽子をかぶっていました。

ところが、髪を結い上げた武士たちに悩みが生まれました。

それは、戦の時に兜を被ると中に熱気が籠ってしまい、蒸れて熱中症になってしまうというものでした。さらに、伸ばした髪の毛を兜の中にしまうと、上から押しつぶされながら衝撃でこすれるため頭皮に強いダメージが入ってしまったのです。

そこで武士たちは、頭頂部の髪の毛をなくすという解決法を考案しました。そうすることで通気性がよくなり、熱がこもりにくくなったのです。

しかし、そのやり方は武士らしく荒いものでした。なんと彼らは、「頭に血が上る」と言って、出陣する時に髪の毛をむしり取ったのです。そのせいで、彼らは戦場に出た時には頭が血まみれになっていたといいます。

ところで、武士が頭頂部の髪の毛をむしるのは、あくまで戦場で倒れないようにするためという実用的な目的がありました。そのため、戦のない時は普通に髪の毛をはやしていたのです。しかし、戦国時代入ると、武士は常に髪を剃っておくようになりました。一説には、いつでも戦場に出られる、と主君へアピールするためだったともされています。理由は諸説ありますが、ここに常に髪の毛のないちょんまげが成立しました。

みんなのちょんまげ


武士の髪型として定着していたちょんまげですが、江戸時代になると庶民の間にも浸透しました。さらに、以前は帽子を支えるため空に向かって結い上げていた「まげ」を横方向に倒すようになりました。(戦国時代までは、庶民も帽子を被るのが常識でしたが、江戸時代には帽子を被らない状態が当たり前になります。)

また、江戸庶民は髪型にとても気を使っていたようで、年代や職業ごとに様々なスタイルが生み出されました。中には、頭頂部は剃っても前髪をのこしておくスタイルや、時代に逆らって髪を上に結い上げるスタイルなどいろいろあったようです。

さらば、ちょんまげ



しかしながら、明治時代に入ると「散髪脱刀令」がだされ、人々はちょんまげ以外の髪型にしなければならなくなってしまいました。そして、ちょんまげの文化はなくなってしまったのです。

それでも、ちょんまげをあきらめなかった人々がいました。相撲をとる力士たちです。彼らは、その髪型が伝統文化であるとしてそのままでいることを政府へ掛け合いました。そして、必死の嘆願の末、ついに明治政府はこれを許したのです。そのため、現代においても力士たちは文化を脈々と受け継ぎ、ちょんまげを結っています。

まとめ


いかがだったでしょうか。ちょんまげの頭がつるつるなのは、禿隠しというわけではありませんでした。時代を経るにつれて、様々な人々の工夫が積み重なった結果、ちょんまげはできあがっていたのです。まさしく、人々によって受け継がれてきた歴史の重みを感じられます。現代においても、力士の人たちがその最先端で歴史を積み重ねているのは、とても感慨深く感じられます!



かわいいササノン
『ササノンの歴史シリーズ』は、歴史の面白さを広めるために、毎日様々な場所で発信をしています。Xでの歴史4コマなど、すべて連携をしながらやっていますので、そちらのフォローもぜひよろしくお願いします。

ササノンの歴史4コマ(X)→https://x.com/rekisi_yonkoma?s=21&t=MWALLU1pKMyFGujbxNc7Dw

Loading...

ハート
0 /10
合計 0 いいね

感想フォーム


ライターに応募

ランキング

ランキングページへ

このライターの他の記事

おすすめ記事

他の新着記事