放課後のハイスト
半導体って結局なに??? 小学生にもわかるガチ授業【前編】

半導体って結局なに??? 小学生にもわかるガチ授業【前編】

投稿日: 2025年09月15日
最終更新日: 2025年09月15日
RopiRopi

AI・EV・スマホ…すべての頭脳「半導体」

突然ですが、みなさんは「半導体」をご存知でしょうか?ニュースで半導体不足とか報道されている荒れのことです。多かれ少なかれ、あらゆる電子機器の中に入っています。

私たちの生活は、もはや半導体なしには成り立ちません。手のひらの上で世界とつながるスマートフォン、人間のように思考するAI、そして未来の移動を担う電気自動車(EV)。これらの頭脳として中心的な役割を果たすのが、半導体です。

しかし、「半導体って結局なに???」と問われたとき、私たちは半導体に関して相手が納得する説明ができるでしょうか?

「電気を通したり通らなかったりする性質をもつもの」と一般的には説明されます。しかし、「なぜそんなことができるのか」、「なぜそういうことができると都合がよいのか」といった疑問を持たれたことはないでしょうか。こういった素朴な疑問について考えることが、非常に良い学びになると僕は考えています。

実は、半導体の秘密はオームの法則といった単純な電気の話の中にはありません。その答えは、私たちの常識が全く通用しない、奇妙で不思議なミクロの世界の法則、「量子力学」の中に隠されています。

この記事は【前編】と【後編】、評判が良ければさらに続く予定ですが、小学生から大学生、そして知的好奇心旺盛なすべての大人の方々を対象に、現代文明の基盤である半導体の謎を、その根源にある量子力学のルールから解き明かしていきたいと思います。この奇妙な世界のルールブックを一緒に読み解き、なぜ半導体がこれほどまでに強力な道具となり得たのか、その本質をイメージだけでも理解していただけたらうれしく思います。

それではよろしくお願いいたします。

注意

この記事では、量子の世界で起きる非常に複雑で直感に反する現象を理解しやすくするために、多くのアナロジー(たとえ話)を用います。例えば、電子の状態を「マンションの部屋」に例えたりします。これらのアナロジーは、概念の骨子を掴むための強力なツールですが、現実の物理現象を完全に正確に描写するものではありません。あくまで、本質を理解するための一つの「モデル(模型)」として捉えていただきますよう、お願いいたします。一方で、本質をしっかりととらえた説明にはなっていると自負しています。多くの方々が半導体に対する理解を深めていただけたらうれしく思います。

第1章:科学の作法 ― 世界という謎を解くための「地図」と「ルート」

半導体の世界に足を踏み入れる前に、科学という学問がどのように物事を解明していくのか、その基本的な作法について確認しておきましょう。それは、「実験事実」と「理論モデル」を明確に区別することです。これを「地図」と「ルート」に例えると分かりやすいかもしれません。

実験事実 = 地図

これは、誰が実験しても同じ結果が再現される、客観的に認められた事実のことです。例えば、「リンゴは木から下に落ちる」、「水は0度で凍る」といった事柄です。これは、私たちが世界を理解するための、疑いようのない「地図」にあたります。

理論モデル = ルート

これは、その「地図」の上にある事実と事実をつなぎ、「なぜそうなるのか?」を説明するために科学者が構築する論理的な枠組みや物語のことです。例えば、「リンゴが落ちるのは、地球との間に引力が働いているからだ」という万有引力の法則がこれにあたります。これは、地図を元に目的地までたどり着くための「ルート」を考える作業に似ています。

そして、科学の歴史において最も重要なのは、どんなに完璧に見えるルート(理論)も、絶対ではないということです。

19世紀の終わり、多くの科学者は、大天才ニュートンたちが作り上げた物理学(古典物理学)という「地図とルート」で、この世界のほとんどすべての現象を説明できると考えていました。しかし、実験技術が進歩すると、「黒体放射」や「光電効果」といった、その完璧なはずのルートではどうしても説明できない、いわば「地図に載っていない謎の島」が次々と発見されました。

この矛盾を解決するために、マックス・プランクやアインシュタインといったこれまた大天才たちが、全く新しい考え方に基づいて全く新しい学問を作り上げました。それが「量子力学」です。それは、私たちの常識が全く通用しない、ミクロの世界を探検するための、全く新しい地図の読み方でした。

量子力学が描き出す世界は、「生きている状態と死んでいる状態が同時に存在する猫(シュレーディンガーの猫)」や、「壁をすり抜けてしまう粒子(トンネル効果)」のように、にわかには信じがたい現象がたくさん起こります。しかし、この奇妙な地図の読み方こそが、ミクロの世界で起きる出来事を驚くほど正確に説明し、予測することを可能にしました。そして、我々は知らないうちにその恩恵をたくさん受けています。

しばしば、「量子力学なんて噓っぱちだ!!!」とネットに書き込んでいる人がいますが、「そのネットに書き込むのに使っているデバイスは、量子力学の産物なんだよ」と言ってやりたいと常々思っています。

これから私たちが学ぶ半導体は、まさにこの量子力学という奇妙な世界のルールを、巧みに利用して作られています。半導体を理解することは、私たちの常識を超えた世界の仕組みそのものを垣間見ることにもなります。そのことをまずは理解していただければと思います。

第2章:世界の材料 ― すべては「原子」と「電子」から

それでは、私たちの世界の「地図」に書かれている、最初の基本的な事実から始めましょう。

初期のころ

私たちの身の回りにあるすべての物質は、「原子」という、とても小さなつぶからできています。

この「これ以上分けられない最小のつぶがあるはずだ」という考え方は、今から2000年以上も昔、古代ギリシャの哲学者デモクリトスによって「アトム」と名付けられました。一般的な感覚からしても、「ものすごく刻んだら、それ以上切れなくなるのではないか」という風に考えるのは、しごく当然だと思います。『鉄腕アトム』のアトムも、もとをたどればこのアトムだと考えられます。しかし、これはあくまで「そう考えたら、世界の成り立ちをうまく説明できるのではないか?」という哲学的なアイデア、つまり「考察」でした。

科学者による実験たち

長い時を経て、19世紀にドルトンなどの科学者たちが、様々な化学反応を調べる中で、「物質が、決まった重さの比率で反応する」という数々の実験事実を発見します。これらの事実を説明できる最も美しい「考察」は、やはり「物質は、それぞれ決まった重さを持つ原子という粒でできている」というものでした。こうして、原子の存在は、単なるアイデアから科学的な理論モデルへと進化したのです。

しかし、科学の探求はそこで終わりませんでした。19世紀の終わり、物理学者トムソンは、原子の中からマイナスの電気を帯びた、とてつもなく軽い粒子が飛び出してくることを発見します。これが「電子」の発見です。最小単位だと思われていた原子も、さらに小さな部品でできていることが明らかになった瞬間でした。

「ぶどうパン」とは?

では、原子という箱の中で、プラスの電気とマイナスの電子は、どのように存在しているのでしょうか?

当初、トムソンは、プラスの電気が全体に広がった「ぶどうパン」のようなものの中に、電子という「ぶどう」が散らばっている、というモデルを考えました。

このモデルが正しいかどうかを確かめるため、20世紀初頭、物理学者ラザフォードは、歴史的な実験を行います。彼は、放射性物質から飛び出す、プラスの電気を帯びた非常に小さな弾丸(アルファ線)を、金箔に打ち込む実験をしました。金箔は、原子が数千個しか並んでいないほど、極めて薄いものです。

もし、原子が「ぶどうパン」のように中身が詰まったものなら、弾丸は少し向きを変えることはあっても、突き抜けていくはずでした。それだけアルファ線は強いものです。イメージとしては、ボーリングの球をピンに当てるようなもので、ピンに当たることで球が曲がることはあっても、そのまま投げた人に跳ね返ってくるようなことはないようなイメージです。

実際、実験ではほとんどの弾丸は予想通り金箔をまっすぐ通り抜けました。しかし、実際にはごくごく稀に、弾丸が大きく跳ね返されることがありました。この新しい実験事実は、ぶどうパンモデルでは絶対に説明できません。ラザフォードはこの結果から、全く新しい原子の姿を導き出しました。

原子のスケール感

このような研究などから、今では原子のプラスの電気と質量のほとんどは中心にある、とてつもなく小さくて重い「原子核」に集中しており、電子はその原子核の周りに存在しているということがわかっています。

そのスケール感は、原子一つを東京ドームくらいの大きさにまで拡大したとすると、中心にある原子核の大きさは、マウンドに置かれた一粒のビー玉くらいしかありません。すなわち、実は原子はスカスカだったということです。

なお、しばしばわかりやすさのために、以下のような図が教科書などで使われていますが、厳密には正しくありません。真ん中にある原子核のスケールや、周りを飛んでいる電子はこんなに大きくないですし、電子の軌道は円運動ではなく、一定の範囲を漂うような感じになっています。

主役は誰だ?

そして、この物語の本当の主役は、この電子です。なぜなら、原子核は原子の中心でどっしりと動かないのに対し、軽くて身軽な電子は、原子から原子へと飛び移ることができるからです。

冬にセーターを脱ぐとパチパチと静電気が起きるのは、服と肌がこすれ合うことで、電子が一方からもう一方へ「お引越し」するからです。雷が落ちるのも、雲の中にたまった大量の電子が、一気に地面に移動する現象です。そして、私たちが毎日使う「電気」の正体は、電線という道の中を、大量の電子が動くことです。

電気が流れたり、光が出たり、コンピュータが計算したりする現象のほとんどは、この身軽なヒーロー、電子の不思議な振る舞いによって決まります。半導体を理解することは、すなわち、この電子という粒子の性質を、量子力学という新しい地図の読み方で、深く理解することなのです

第3章:宇宙を動かす二大派閥

さて、ここからが量子力学の不思議な世界の核心です。この宇宙に存在する無数の粒子は、その性質によって、たった二つのグループに分けることができます。それはまるで、性格が正反対な二つの派閥のようになっています。

①「仲間嫌い」たち

まず一つ目のグループは、「同じ状態になることを極端に嫌う」粒子たちです。この派閥の代表選手が、私たちの主役である電子です。

このルールは、物理学者の名前をとって「パウリの排他原理」と呼ばれます。これを理解するために、原子の中を、電子が入居できる「マンション」に例えてみましょう。このマンションにはエネルギーの低い階から高い階まで、たくさんの部屋(量子状態)が用意されています。

パウリの排他原理とは、このマンションにおける、絶対に破れない鉄の掟です。それは、

一つの部屋には、同じ個性を持つ電子は一人しか入れない

というものです。

電子には「スピン」と呼ばれる、上向きと下向きの2種類の個性があります。そのため、より正確には「一つの部屋には、上向きの個性を持つ電子と下向きの個性を持つ電子、最大で二人までなら入居できる」となります。しかし、例えば上向きの個性を持つ電子が二人、同じ部屋に入ることは絶対に許されません。

この「仲間嫌い」な性質のおかげで、電子たちはマンションの低い階の部屋から、一つずつ順番に、行儀よく詰まっていきます。この整然とした積み重ねこそが、元素ごとに異なる化学的な性質を生み出し、私たちの周りの多様な物質や生命の存在を可能にしているのです。もし電子がこのルールに従わなければ、宇宙のすべての原子は同じような性質になってしまい、星も地球も私たちも存在しなかったでしょう。この世界は非常にうまくできています

②「お祭り好き」たち

一方、自然界にはもう一つ、正反対の性格を持つ派閥が存在します。それは、「同じ状態に、みんなで集まるのが大好き」という粒子たちです。この派閥の代表選手が、光の粒である「光子」です。

彼らは、一つの部屋に何人でも、何百人でも、同じ個性で集まることを好みます。この「お祭り好き」な性質が、レーザー光線のように、たくさんの光の粒が完全に足並みをそろえて進む、という特殊な現象を生み出します。

さらに、この社交的な粒子たちを極限まで冷やしていくと、すべての粒子がマンションの一番低い階の一つの部屋に集まってしまうという驚くべき現象が起こります。これを「ボース・アインシュタイン凝縮」と呼びます。ここでも、大天才アインシュタインの名前が出てきました。

この状態では、無数の粒子がまるで一個の巨大な粒子のように振る舞い始め、液体が摩擦なく流れる「超流動」といった常識では考えられない極限の現象の源となります。具体的には、超流動は冷却原子やヘリウム4のようなボース粒子で起こります。

このように、自然界の粒子が「仲間嫌い」か「お祭り好き」か、というたった一つの性質の違いが、物質の根本的な振る舞いを決定づけています。そして、半導体の物理学は、電子という「仲間嫌い」な粒子のルールを徹底的に利用するところから始まるのです

第4章:理論モデルの構築 「バンド理論」とは何か

さて、「電子は仲間嫌いである」という量子力学の地図を元に、科学者たちがどのように半導体の謎に迫っていったのか、その思考のルート(理論モデル)をたどってみましょう。

①原子が一軒家だったころ

まず、原子が一つだけポツンとある「一軒家」を想像します。この家の中では、電子が入れる部屋(軌道)は、1階、2階、3階…というように、はしごでしか登れない、とびとびの高さ(エネルギー準位)にあります。電子たちは、下の階から順番に、一部屋に二人までというルールを守って入居していきます。

②一軒家が集まり、巨大マンション群へ

次に、この一軒家が何十億、何兆と集まって、規則正しく並んだ「巨大なマンション群(固体結晶)」になった状況を考えます。

家と家がとても近くなると、お隣さんの同じ階と、自分の家の同じ階が、互いに影響し合い始めます。すると、もともと全く同じ高さだった1階の床が、隣の家との影響で、ほんの少しだけ高くなったり低くなったりします。

マンション群全体でみると、もはや「1階」という一つの高さではなく、1.001階、1.000階、0.999階…のように、無数の高さのフロアが集まった、幅のある「1階エリア」が出来上がります。

これと同じことが、固体の中の電子の部屋で起こります。無数の部屋が集まってできた、この幅のあるエネルギーのエリアを「エネルギーバンド」と呼びます。

③マンションの入居状況

この巨大マンション群に、電子たちが“仲間嫌い”のルールを守って入居していくと、主に二つの重要なエリアができます。

価電子帯 = 住民で満室のフロア

電子たちによって、すべての部屋が完全に埋め尽くされているエリアです。まるで、朝の満員電車のように住民がぎっしり詰まっており、誰も身動きがとれません。

伝導帯 = 誰もいない最上階の展望フロア

価電子帯のすぐ上にある、普段は誰もいないガラガラのエリアです。もし住民がここまで来れれば、自由に動き回ることができます。

そして、この「満室フロア」と「展望フロア」の間には、住民が存在できない「禁断の空間」、つまり「バンドギャップ」があります。これは、展望フロアに上がるための、とても高い壁のある階段のようなものです。

④電気の流れやすさの謎を解く

ここで、「電気が流れる」とは、「マンションの住民(電子)が特定の方向に移動できる」ことだと考えます。すると、物質による電気の流れやすさの違いが、このマンションの構造の違いとして見事に説明できるのです。

導体(金属)

このマンションは、「満室フロアと展望フロアが直結している」構造をしています。住民はいつでも自由に展望フロアに遊びに行けるので、簡単に移動でき、電気を非常によく通します。

金属では、バンドが部分的に占有されている(あるいは隣接バンドが重なっている)ため、わずかな電場でも電子が動けます。電場とは、我々が受けている重力の、電子などに対するものバージョンだと思っていただければよいです。電場のある環境では、電子などの電荷というものを持つものたちは力を受けます。イメージとしては、誰かから押されて移動するような感じです。

絶縁体

このマンションは、展望フロアへ続く階段の前に、とても高い壁があります。専門的には、バンドギャップが大きいといいます。ふつうの温度や電場では住民(電子)は壁を越えられないので、実用上ほとんど電流は流れません。

例としては、プラスチックやガラス、セラミックなどがあります。

なお、余談ですが、モット絶縁体という、見かけ上は壁が低く金属っぽく見えても、住民どうしの押し合い(電子相関)が強すぎて動けなくなり、結果として絶縁化する、バンド理論だけでは説明しきれない絶縁体もあります。モット絶縁体の名前の由来である発見者のネヴィル・モット教授は、ノーベル賞を受賞しています。

半導体

そして、この物語の主役です。この物質の様子を、電車に例えてみましょう。

価電子帯は、乗客がぎゅうぎゅう詰めの満員電車のようなものです。誰もが肩を寄せ合い、一歩も動くことができません。一方、伝導帯は、すぐ隣にあるのに誰も乗っていない、広々としたがらがらのグリーン車だと考えてください。

半導体では、この満員電車とグリーン車の間のドア(これがバンドギャップにあたります)には鍵がかかっていますが、それほど頑丈な鍵ではありません。

普段は誰も移動できませんが、外から熱や光という形で「特別な乗車券」が乗客(電子)に与えられると、その乗客はドアの鍵を開けて、満員電車から夢のようなグリーン車へと移ることができます。

広々としたグリーン車(伝導帯)に移った乗客は、車内を自由に歩き回ることができます。これが、電子が自由に動いて電気が流れる状態です。

さらに面白いことが起こります。乗客が一人いなくなった満員電車(価電子帯)には、ぽっかりと「空席(正孔)」が一つできます。すると、周りの乗客が「チャンス!」とばかりにその空席に体をずらして移動できます。その結果、まるで「空席」そのものが満員電車の中を移動していくように見えます。これもまた、電気が流れるもう一つの原因となるのです。

つまり半導体とは、「外部からのエネルギーという『きっかけ』次第で、電気を通したり通らなかったりをコントロールできる、量子力学のルールを利用した絶妙な物質である」と、バンド理論は見事に説明しました。

まとめ

「電子は仲間嫌いである」という一つの事実から出発し、量子力学という新しい地図の読み方を使って、導体・絶縁体・半導体の根本的な違いを統一的に理解することができました。これが、科学的探究の力強さと美しさです。

なお、こういったバンド理論などの内容は、本来早くても大学2年生くらいから習うことになります。より厳密に考えたい場合は、複雑な式を多用することになります。アナロジーを多用しているため、イメージはしやすかったと思いますが、相当ハイレベルなことをやっています。しっかりと理解できたならば、自信を持ってよいと思います

おわりに

科学は、「実験事実(地図)」を元に「理論モデル(ルート)」を構築し、検証するプロセスです。時に、古典物理学では説明できない事実の発見が、量子力学という常識を超えた新しい理論を生み出します。

半導体の動作原理は、この不思議な量子力学のルールそのものを巧みに利用しています。自然界の粒子は、同じ状態を嫌う「仲間嫌い」な粒子(電子など)と、同じ状態に集まる「お祭り好き」な粒子(光子など)の二種類に大別されます。

電子が「仲間嫌い」であるというルール(パウリの排他原理)が、物質の多様性の根源です。原子が集まった固体中では、電子のエネルギー準位は「エネルギーバンド」を形成します。「バンドギャップ」の大きさの違いが、導体・絶縁体・半導体の電気的性質の根本的な違いを生み出しています。

【後編】では、この半導体が持つ「制御可能性」を、人間が「ドーピング」という技術を用いてさらに積極的に活用する方法と、それによって現代の電子社会の根幹をなす「トランジスタ」がどのようにして生まれたのかを解説していきます。

本シリーズで、少しでも半導体に対する理解を深めていただけたら幸いです。

ぜひ、続きもよろしくお願いいたします。

ここまで読んでいただきありがとうございました。他の記事(特に歴史カードゲームHi!story(ハイスト)の思い)や、途中のニュートンのカードが登場する本家のハイストの方もよろしくお願いいたします。

また、下の方にあるアンケート欄に感想を入力していただけると励みになります。ぜひ、よろしくお願いいたします。


ハート
0 /10
合計 0 いいね

感想フォーム


この記事を書いた人

Ropi
Ropi

「放課後のハイスト」ライター

東京大学で量子デバイスの研究をしています。
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』最終的に7回観ました。文句なしの神映画でした。
本編も最後まで観ましたが、非常に良かったと思います(特にマチュ、シャア、シャリア)。

よろしくお願いします。

ライターに応募

ランキング

ランキングページへ

このライターの他の記事

おすすめ記事

他の新着記事