学科紹介 ~東大・農学部国際開発農学編~
はじめに
ハイストメンバーの現在通っている大学の学部・学科について簡単に紹介していく学部紹介第二弾!
今回紹介するのは、
東京大学 農学部 環境資源科学課程 国際開発農学専修
です!
そもそも農学部についてよく知らないという人のためにはまた今度農学部全体の詳しい説明をします。
国際開発農学とは?
国際開発農学と聞いて「何それ?」と思われる方も多いでしょう。
簡単に言うと、これまで人類が豊かになっていく過程で起きたさまざまな環境問題やこれからも続いていく食糧問題に対して自然科学と社会科学の両方の観点から挑んでいく専修です。例えば、農業残渣を利用したプラスチックゴミの削減を目指すのであれば現地の人のニーズを把握したうえで素材の開発をしなければなりません。こういった問題の最前線は世界中の途上国にあるので、研究はアジアやアフリカを中心に国際的なものが多いです。
そんなこともあってこの専修には理系だけでなく文系からの進学者も半分近くいます。授業や実習も分野が多岐に渡り、農学に関する教養を学ぶというイメージが強いです。専門性が薄いと言われればそうなのですが、そこは研究室配属の後に詰めていきます。
特徴
先ほどこの専修は農学の教養を学んでいると書きましたが、実際に年に数回ある実習はすべて違う分野についてやります。順番に農場、牧場、臨海、森林といった感じです。農場実習以外は3泊4日の宿泊を伴う実習です。授業でもこれらの分野の他に経済学や国際開発の実態について学ぶものがあります。
ここでは例として農場実習について少し紹介します。農場実習は田無にある東大の農場に4日間日帰りで行います。4ヶ月間に渡って4回行くので時期によって様々な経験を積むことができます。例えば、6月に田植えを行い、7月に野菜と果樹栽培、9月に自分たちで6月に田植えしたイネの収穫といった具合です。野菜と果樹栽培ではナスやピーマン、トマトやモモなどを収穫できますが、それらを持ち帰ることができます。個人的には今まで食べた野菜で一番美味しかったです。
田無キャンパスの入り口
国際開発フォーラム
当専修のもう一つ大きな特徴に年に数回行われる国際フォーラムが挙げられます。学生が主体となって企画から開催まで自分たちで行います。お題を決めるのも有識者を招喚するのも自分たちで行うためかなり自主性が求められます。よくある例としては他大学の教授や農業ベンチャーなどの代表者を招喚して農業の現場の最先端を学ぶことがあります。
2022年度の演目は以下の通り
第1回 「農業におけるキャリアと持続的経営〜現代農業の向かうべき方向性〜」
第2回 「だいたい肉の最先端を知る〜多様な”にく”を当たり前に〜」
第3回 「植物工場のここがすごい!〜大学・企業・農研から見るこれからの食糧生産〜」
このように広い分野でいろいろなことをやっています。
どのくらい国際?
国際と名前についていますが、英語ができる必要はありません。もちろん英語ができて損はありませんが、基本的に授業はすべて日本語で行われます。ただし、必修の英語の授業はありますし、選択的に英語で行われる留学生など向けの授業を受けることができます。自分の英語力を磨きたい!と思う人にとってはその環境が整っています。
また、研究室には多くの外国人が在籍し、研究室によってはゼミがすべて英語で行われるところもあります。
おわりに
どうだったでしょうか?国際開発農学専修はよくある学科ではありませんが、具体的なイメージが湧いたかと思います。国際開発に興味があり、農学の何かしらにも興味がある人は国際開発農学に向いています!