
ハイストクイズ#4 太宰治編
ハイストクイズ#4
「太宰治」
走れメロスや人間失格など、明治時代の文豪として知られる太宰治。そんな彼ですが、かなりのクズ人間としても有名で、数々の事件を起こしています。
では、太宰治に関する事件「熱海事件」とは、いったいどのようなものでしょう?
A:宿代が払えず、友人を人質にして東京へ帰った
B:当時の愛人と心中を決行するも、未遂に終わった
C:自分を賞レースで落選させた選考委員に殺害予告を送った
下で解答・解説を表示します。
解答・解説
正解は、Aの「宿代が払えず、友人を人質にして東京へ帰った」でした!
これは「走れメロス」の元ネタになったともされる有名な事件です。
熱海にて執筆作業を行っていた太宰は、金が足りなくなり東京にいた妻の初代に「お金を送ってくれ」と頼みます。初代は太宰の親友であった檀一雄にお金を預け、「届けにいくついでに太宰を早く連れ帰ってきてほしい」と要請します。
しかし、檀が熱海に到着すると、金欠のはずの太宰は檀を飲みに誘い、さらに芸者遊びなど浪費の限りを尽くしあっという間に持ち金は尽きてしまいました。
宿泊費も当然なく、太宰は檀を人質として宿に置き、自らは菊池寛にお金を借りようと東京に出発します。
「数日のうちに戻る」と言って熱海を離れた太宰。しかし、待てど暮らせど彼が戻ってくる気配はありません。不審に思った檀が太宰を探しに行くと、なんと太宰は師匠である井伏鱒二の家にて将棋を打っていました。
憤慨する檀に対し、太宰はというと
「待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね」
とまた爆弾発言を投下するのでした。
ちなみに、選択肢のBとCも太宰治の実際のエピソードです。
心中を図った回数が5回以上とかなり多いのは有名な話で、その多くを愛人と2人で決行しています。しかしその臨死体験が太宰特有の文章を生み出したともいわれています。
また、殺害予告の件について。これは、芥川龍之介を大尊敬していた太宰が第1回芥川賞候補に選ばれた際、「太宰は生活が荒れているから落選」と評した川端康成に対して太宰がブチ切れたもの。「刺す。大悪党だと思った」と言い放ち、2人の関係はなかなか険悪なものになってしまいました。
おわりに
いかがだったでしょうか?
太宰治のなかなかなクズっぷり、メンヘラっぷりが見て取れたと思います。
太宰の小説は彼の実生活を反映したものが多いので興味がある方はぜひ読んでみてください。
背景を知っていると、また違った読み方ができるかもしれません。
ありがとうございました。

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