
勉強を楽しむコツ ~主に中学受験に向けて~
これまでの記事のアンケートで、受験に関することや勉強法に関する要望が多かったため、本記事を書きました。
参考になるかはわかりませんが、少しでも役に立てていただけたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
やり方を工夫する
ただただ教科書を読んで、授業を受けてノートを書いて…というような一般的にイメージされる勉強法は、効果はあると思いますが、正直非常に退屈だと思います。大人になれば、毎日デスクワークであってもやっていけるとは思いますが、子供には酷でしょう。
したがって、「机で勉強」する以外の勉強法を確立しておくのが良いと思います。具体的におすすめできる方法を、以下で紹介したいと思います。
漫画の活用
歴史漫画はもちろん、理科の漫画や算数の漫画、四字熟語の漫画など、教科書よりも読みやすい教材はたくさんあります。読まない教科書よりは読む漫画の方が当然知識は身に付きますし、質の良いものは下手な教科書や参考書よりも読む価値があると思います。
特に、最初から受験向けの教科書や参考書などは、正直言ってかなり敷居が高いと思います。僕も中学受験をしましたが、通っていた大手進学塾の教科書を読んだときは、「文章量多すぎでは」と思った覚えがあります。教材としては当然非常に良いのですが、小学校の教材からの振れ幅はものすごく大きかったと感じましたし、実際そうだったと思います。その点、漫画であれば、内容が高度であっても心理的なハードルは低いですし、絵があるのでイメージがしやすいです。いきなり、ハードなことではなく、スモールステップで行くのが良いと思います。
ちなみに、僕は小学校の図書館においてあった結構古めの歴史漫画をよく読んでいました。お金に余裕があるなら最新版のきれいなものを買った方が良いとは思いますが、お金をかけなくても、読むことはじゅうぶんにできると思います。
レゴやプラモデル
中学受験の算数では、立体図形に関する問題がそこそこ出てきますが、立体をイメージするのはかなり難しいです。特に、教科書や参考書で勉強するのはかなり難しいと思います。というのも、教科書や参考書は次元なので、次元ではないからです。そこで、良い方法としてレゴやプラモデルなどがあります。
もうちょっと小さい子供には、積み木などでも良いかもしれませんが、小学校高学年だと退屈な気もします。その点、レゴやプラモデルはいくらでも高度にできるので、極めればそれだけでものすごいものができます。
僕は、レゴはスター・ウォーズのレゴ、プラモデルはいわゆるガンプラのHGを作っていました。どちらも、極端に難しいわけではないので、小学生にもじゅうぶんにできると思います。ちなみに、最近はGQuuuuuuX発見したので買いました。まだ作れてはいませんが…(いわゆる「積みプラ」です)
読書
中学受験ははっきりいって、どの科目もかなりの文章を読むことになると思います。したがって、速く、正確に読む能力がないと、そもそも時間切れで合格点が取れないということになる可能性が高いです。
速く正確に読めるようになる方法として、当然ながら読書があります。ただ、読書といっても「難しいものを読め」といっているわけではなく、好きなシリーズや著者などを見つけて、それを読破するようなことをおすすめしたいです。ハマれば面白いので、苦にはならないと思います。特に、小説は、国語の試験で出てきたと思うので、日頃から教科書の文章だけではなく、好きな作品を読んでおくと、速く読めて有利だと思います。
個人的には、キノの旅とかをよく読んでいました。小学生が読むにはちょっと難しすぎる気もしますが、いわゆる「ライトノベル」なので、おそらく、考えているよりも読みやすいと思います。非常に面白く、哲学的な内容が多いです。また、アニメ化もしているので、とっかかりやすいかもしれません。近所の小さめの公立の図書館にも置いてあったような気がするので、多分借りられるところは結構あります。あとは、重松清さんの作品群でしょうか。重い話が多かった気はしますが、非常に面白かったと思います。
ハイスト
自社製品で大変恐縮ではありますが、歴史の勉強にハイストはかなり役に立つと思います。
まず、カードゲームなので遊びながら歴史の勉強ができます。しかも、カードに書かれている情報はかなりハイレベルなものなので、カードに書かれていることを頭に入れるだけでも、かなりのレベルに到達できます。
例えば、ハイストには聖徳太子のカードと、小野妹子のカードがありますが、以下の写真の通り、コンボできるような設計となっています。二人とも、推古天皇の時代の人物であり、遣隋使を派遣「した」人物と遣隋使として派遣「された」人物というかかわりがあります。こういったことも、カードのテキストから学ぶことができます。歴史の教科書以外の勉強法として、非常におすすめです。
また、ハイストに出てくる計算はかなり簡単な計算ではありますが、すらすらとやるには小学校年生くらいの子供の能力が必要だと思います。したがって、少しは計算のトレーニングにもつながると思います。
適度な休憩とおやつ
例えば、「ぶっ通しで時間勉強する」よりも、「分ごとに分休憩して勉強する」方が、最終的な達成度合いは上がると思います。特に、授業時間を考えればわかりますが、子供は長時間集中するのが大人と比べて難しいです。適度な休憩を心がけましょう。
加えて、当然エネルギーがないと頭は動かないため、甘いものなどのおやつを食べるのも有効だと思います。僕自身、試験の合間の休憩時間では、チョコレートを食べたり、inゼリーを飲んだりしていた気がします。また、あまりいわれてはいませんが、実は水分も頭を動かすのには重要です。したがって、適度な水分補給も行いましょう。特に、最近は平均気温の上昇に伴い、熱中症のリスクも上がっていますので、しっかりと飲んでおかないと倒れてしまう可能性があります。
動機付け
詳しくは、心理学を専門としているかまだくんの『学生こそ必見、勉強の心理学』を読んでいただきたいですが、ここでは、動機づけに関する個人的な経験に基づく見解を述べていきたいと思います。
人間、やる気が出ないと(モチベーションがないと)、基本的に何もやりません。例えば、仮にあなたが何も飲み食いしなくても生きていける身体で、食事をしてもまったく味を感じなかった場合、わざわざ食事をしようと思うでしょうか。そう考えると、人間が食事をすることすら、「食べないと生きていけないから」、「ごはんが美味しいから」といった理由あっての行動になると思います。
このように考えると、勝手な想像にはなりますが、おそらく人間は何かをしても何も自分にとってプラスになるようなことがない場合、何もしません。すなわち、勉強という行動においても、やる気やモチベーションが重要となってきそうです。それが、「仕方ないからやる」という後ろ向きなものなのか、「好きだからやる」という前向きなものなのかはわかりませんが。本章では、やる気やモチベーションに関する話をしたいと思います。
好きなことを見つける
勉強をしているうえで頻繫に考えることの一つとして、「これを勉強して、何の意味があるのだろうか」という思いがあると思います。実際、「実生活で高度な数学能力や古文に関する知識が生きることがあるのか?」と聞かれたら、なかなか「はい」とはいえないと思います。また、勉強はだいたい教科書でやるものなので、イメージがしづらいというのもあるでしょう。そこで、本格的な受験勉強を始める前に、まずはハマれることを見つけることが重要だと思います。例えば、ハイストをプレイされているお子さんであれば、「歴史にハマっている」といえると思います。
ものごとは大体複雑に関連しており、一見勉強に関係がなさそうなことであっても、深い関係があるということはざらにあります。
例えば、スポーツは一見すると勉強には全く関係がなさそうに見えます。それは、理屈などを無視して、ひたすらスパルタで練習するようなイメージがあるからだと思います。僕も母親から聞きましたが、昔の部活は「練習中に水を飲むのは禁止」とかいうよくわからないルールがふつうにあったそうで、悪いイメージが持たれるのは当然だと思います。しかし現在では、そもそもスパルタで練習するよりも、理論に沿ってトレーニングする方が良い結果が得られると考えられていますし、練習方法が変わっているところは多いです。実際、プロの選手は専門のトレーナーを付けて合理的なトレーニングをしていることが多いようです。このように、効率の良いトレーニング方法や良い食事などを考え出すと、かなり高度な話になります。なんとなく、勉強につながりそうな感じがしないでしょうか。
実際、スポーツに関係するものごとを研究しているところはたくさんあります。有名な大学だと、早稲田大学のスポーツ科学部でしょうか。大雑把ですが、医学的な側面、トレーニング面、戦術面、ビジネス面など、文系理系問わずいろいろな分野と関係しているようです。「勉強は嫌いだけどスポーツは好き」みたいな子供がいるのであれば、例えば、効果的な練習方法などを考える際に、こういった側面から勉強に興味が持てるようにするのは有効だと思います。
また、「ゲームは良くない!」と考える親御さんも多いと思いますが、「ゲームが好きだから、自分で作りたい!」などと子供は思うかもしれません。ゲームのプログラムは非常に複雑ですし、デザイン面や音楽など考えないといけないことはたくさんあります。すなわち、ゲームであっても、勉強には多くの面でつながります。幸いなことに、最近はの発展により、「こういうことがやりたいので、プログラミングしてみてください」とに命令すれば、かなり良いプログラムが短時間で得られます。などで調べてみると、実際にによるプログラミングで初期のマリオなどに近いものを作っている人がいます。
このように、身近なところにも、勉強につながるものは山ほどあります。あとはそのことに気づけるか否かだけです。自分の好きなものに関係しているものであれば、おそらく動機付けにはじゅうぶんでしょう。すでにハマっているものがない場合は、いろいろなことにチャレンジしてみるのが良いと思います。
余談ですが、僕は、『ウルトラシリーズ』→『スター・ウォーズシリーズ』→『ガンダムシリーズ』の順でハマり、科学に興味を持ちました。『ウルトラシリーズ』は最初は「空想特撮シリーズ」というくくりであり、ゴリゴリの、『スター・ウォーズシリーズ』は映画の金字塔、『ガンダムシリーズ』は日本を代表するロボットアニメと、全部科学に関係する作品たちです。理系に興味を持ってほしいと思ったら、こういったSF的な作品群を一緒に観てみるのも良いのではないでしょうか。
成功体験
やる気やモチベーションに大きくかかわってくることに、当然「成功体験」があります。人間、うまくいって嬉しくないということはないでしょう。大人であっても、やってもやっても成果が出ないことは非常に辛いはずですし、逆に仕事が上手くいったりすれば、達成感もあって嬉しいでしょう。
ただ、「成功体験」というものは結構厄介で、自分が成功と思えるかが重要となってきます。すなわち、多くの人が成功と評価することであっても、本人にとっては成功ではない、下手したら失敗と考えてしまうこともあり得ます。
例えば、中学受験でいうと、ふつうに考えたら「難関校に入れたら万々歳」という評価にはなると思います。一方、最難関校に合格できるくらいの実力がある場合、難関校ですら滑り止め程度に思っているかもしれません。すなわち、一般的には成功とされるようなことであっても、成功とは本人が思えない場合もあります。逆に、判定などの絶望的な状況から難関校に合格できた場合、周りからはものすごく称賛されることになると思います。そうなると、本人は「大成功だった」と思うのではないでしょうか。このように、「難関校に合格」という同じ結果であっても、ここまで差が出てしまう可能性があります。
ここまで極端な例ではないですが、子供であっても、「成功」と捉えられるラインは人それぞれなのではないでしょうか。例えば、中学受験だと、「地元の学校ではトップくらいだが、塾だと真ん中」みたいなことはよくあると思います。本人がどういう風に考えているかは本人にしかわかりませんが、「トップだから結果は出ている」とポジティブに考えているかもしれませんし、「塾では真ん中どまり」とネガティブに考えているかもしれません。したがって、できる限り子供の考えていることを知ろうとする姿勢が大事だと思います。上を目指すならば、「結果が出ていて順調だけど、そこで満足せずに学校でトップを目指そう」となりますし、ネガティブにならないようにするには、「学校ではトップだから良いのではないか」となります。なかなか塩梅が難しくはありますが。とにかく、子供の思いを理解し、適切な成功体験ができるようにするのが良いのではないでしょうか。
子供の気持ち
「教育虐待」といわれるようなことがしばしばニュースになり、現在でも問題になっていますが、本人の願いと大きくずれたことを親が望むのは非常に問題です。
「子供には苦労して欲しくないから良い学校に行ってほしい」と思うのは当然ですし、僕も子供ができたらそう思うとは思いますが、それが、本人の願いから大きくずれている場合はやはり問題です。
例えば、「医者になれ」とか、「弁護士になれ」とかいうように子供に強要してはいけないです。そこまで決める権利は親にはありません。
人間、やりたくないことを無理やりやらされるストレスは非常に大きいと思います。一方、「やりたくないから」といって何もかもから逃げられるのも困ります。これまた塩梅が難しいですが、無理をさせすぎず、かつある程度のことはやるくらいの状況がベストだと思います。それには、子供の気持ちに寄り添った、やる気やモチベーションが持てるような状況を作り出すしかないと思います。
具体的には、睡眠時間が大きく減っていないか、つまらなそうにしていないかなどを、しっかりと見ておく必要があると思います。僕の中学受験期を思い返してみても、かなり遅くまで塾があったような気がするので、やはり小学生にはかなりハードだったと思います。それでも年単位で続けるには、やはりある程度楽しくないと難しいですし、勉強だけというのも問題です。無理をするよりは、ある程度余裕がある状態を継続することを目標にするべきだと思います。
おわりに
本記事では、受験に関することや勉強法に関することを述べてきました。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
受験は、多くの子供にとって非常にハードです。しかし、それだけに挑戦するだけでもじゅうぶんに価値があると思います。良い結果が得られることを、願っております。
ここまで読んでいただきありがとうございました。他の記事(特に歴史カードゲームHi!story(ハイスト)の思い)や本家のハイストの方もよろしくお願いします。
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