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現役大学生の理系進学の感想

現役大学生の理系進学の感想

投稿日: 2024年12月16日
最終更新日: 2024年12月17日
RopiRopi

こんにちは、あるいはこんばんは。前回、『理系大学生がかけ算の順序問題をあらためて考えてみた』の記事を書いたRopiと申します。そちらの記事を読んでくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございました。PV数といいね数は励みになります。

さて、僕は現在大学で主に物性物理学に関して学んでいます。物性物理学は「物理学」とついている通り、物理学の一大分野の一つであり、現代社会でも非常に重要な学問となっています。今回はタイトル通り、そんな現在物性物理学を主に学んでいる僕が、理系進学の感想に関して話したいと思います。

少しでもお役に立てたら幸いです。よろしくお願いします。

理系進学の感想

以下、理系進学の感想に関して話していきたいと思います。良くも悪くも入学前のイメージとは結構異なっていたので、「理系の大学ってこんな感じなんだ」といったイメージを持っていただけたら幸いです。

入学前のイメージと実際の大学

みなさんは、理系の大学生活にどのようなイメージを持っているでしょうか。僕は入学前の勝手なイメージとして、サムネの左側のようなことをするものだと思っていました。というのも、大学の研究者に対するイメージが「白衣を着ている人」といった非常にアバウトなものだったからです。実際は、僕が物理系の学科にいるからではありますが、白衣を着ている人はいません。一般的にも、「理系といえば白衣」といったイメージはあると思うので、これは結構意外でした。また、薬品も基本的には使いません。

加えて、大学に入ったら「実験!実験!実験!研究!研究!研究!」といった感じだと思っていたのですが、まったくそんなことはなく、基本的に11年から33年までは、「座学!座学!座学!実験!実験!実験!レポート!レポート!レポート!」といった感じです。これは、他大学でも特に理学系の人は同じだと思います。受験勉強でハイレベルな勉強をしている人は、結構全能感があると思います(例えば、いわゆる微積物理などをやっている場合など)。しかし、やはり大学というくくりの中での基礎的な勉強をしっかりと行わないと、基本的には研究なんかできません。高校の教科書でやるような内容とは、レベルも量も別次元です。そういうわけで、勉強(主に座学)は基本的に受験後も継続しなければなりません。なお、理論が好きな人もいれば実験が好きな人もいるので、これが良いか悪いかは人それぞれだと思います。

そういうわけで、サムネの左(白衣で実験)のような生活ではなく、サムネの右(私服で座学やレポートなど)のような生活が大学生活の基本となっています。

大学って大変なの?

世間だと、「大学は遊ぶところ」といったようなイメージが持たれがちなようですが、実際は全くそんなことはありません。もちろん、要領が良ければ遊びまくれる可能性はありますが。特に理系全般や、文系でも法学部や語学をガチでやっている方々は大変だと思います。特に理系であれば、後述する実験レポートが非常に大変だと思います。これは他大学も基本的にはそうであるようです。したがって、「合格出来たらそれ以降は勉強しなくても済む」とは思わない方が良いです。なんなら、諸々全部含めたトータルの時間では、受験期よりも勉強しているような気がします。

大学の勉強でためになったこと

大学に入った後の勉強で、最も大変だが最もためになったと思う科目は、実験です。理系であれば、ほとんどの学科の人が何かしらの実験をすることになると思います。僕は物理系の実験をやっていますが、化学系の人なんかはもっと違う実験をやっているみたいです。また、実験とは少し異なりますが、建築系の学科だと模型を作ったりもしているみたいです。

座学で学んだことでも、実際にやってみないとあまりよくわからないということはよくあります。例えば、教科書に「光の干渉が~」みたいなことが書かれていたとしても、あまりイメージは持てないと思います。そういう意味で、実験はものごとを理解するうえでも非常に重要です。

加えて、大量のデータの解析や単純にレポートを書く必要があるため、様々な力が付きました。単純に、実験データから考察する能力、しっかりとしたグラフや表を作成する能力、文章を書く能力などです。以下、作成したグラフを11つ記載しておきます。

上図のグラフは、個人的に計算してExcelで作ったグラフにはなりますが、式は結構複雑で、「ポラリトンの分散曲線」という図の名前の通り、物理的な意味はちゃんとあります。また、γ=0\gamma=0の場合を考えています。なお、ポラリトンとは、光と励起子と呼ばれるものがくっついた状態のことをいいます。

大学に入ると、こういった高校まででは全く出てこなかった関数のグラフがたくさん出てくることになります。したがって、基本的な計算能力は非常に重要になります。

大学の勉強で良かったこと

大学の勉強で良かったことは、やはり好きなことが学べる所にあると思います。高校までは、良くも悪くもほとんど選択科目みたいなものはなく、勉強することはほとんど決まっています。すなわち、やりたくない勉強もやらなければならないことになります。一方大学では、もちろん必修科目はありますが、自由度はかなり高いです。すなわち、嫌いなものや苦手なものは避けて興味のあることを重点的に学ぶことができます。これは、個人的には非常に良かったことだと思っています。おかげで、個人的に受験勉強は苦痛でしたが、今の勉強はかなり能動的にできています。

また、高校までではごまかされていた部分を、しっかりと学ぶことができるというメリットもあります。別の記事で書こうと思っているのですが、高校までの教科書では実は結構ごまかされている部分や、古典的には正しいですが厳密には怪しい内容が書かれていたりします。そういったところを厳密に学べるというメリットがあります。

最後に、学部33年くらいになると、人類の最先端くらいの内容を学ぶことができるようになる点があります。具体的には超伝導などです。超伝導の原理はまだ完全には解明されておらず、特に非従来型超伝導に関しては、今非常にホットな研究テーマとなっています。常温常圧下で超伝導が実現されれば世界は大きく変わります。そういったことを、大体基礎的なことを学び終えた学部33年くらいごろには、学び始められるくらいの状態になれます。もちろん、意欲的な人はもっと早くから学ぶことはできますが、周りに合わせて勉強するだけでもこれくらいのレベルには到達できると思います。

最後に

ここまで、理系進学の感想に関して話してきました。少しでも参考にしていただければ幸いです。

大学は様々なことが学べ、様々なことができるようになるところです。僕もライターの仕事ができています。是非とも前向きに進学を検討していただけたらと思います。特に、理系に進学していただけると、個人的には嬉しく思います。

今後もこのような記事を出していく予定ですので、読んでいただけたら嬉しいです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。また、よろしくお願いします。


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この記事を書いた人

Ropi
Ropi

「放課後のハイスト」ライター

物性物理学全般を勉強中です
機動戦士Gundam GQuuuuuuXを楽しみにしています
よろしくお願いします

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